2019-03-16up 伝言板#記入 #観る #人気

帰巣性とホームシック 北海道と東海

広義の意味で帰巣性を取り扱うなら、およそ殆どの生き物に帰巣性があると言えるだろう。

人間についても同じで、我々は睡眠や休息、食事といった行為を、よく馴染んだ場所、つまり家で行いたがる。

この家は、まさに巣に通じるだろう。ゆえに人にも帰巣性があると言える。

そもそも動物はなぜ巣を必要とするのか。

これも人間とまったく同じだ。

睡眠、休息、食事という行為は、生存のために不可欠な行為であり、同時に隙を見せる不用心な行為でもある。

その為、隙を見せても大丈夫な安全地帯を設ける必要があったからである。

この安全地帯を得ないことは、高度なストレスを与える。

動物を慣れない環境に強引に移せば、相当のストレスを与えることになるし、人間とて、不慣れな土地で気を許せない生活を強いれば、相当のストレスを与えることになる。

そのストレスをホームシックと呼ぶ。

中世ヨーロッパでは精神的なものではなく、肉体的な病気とまで信じていた。

郷里を遠く離れ、しかも現代のように電話で声を聞くことも出来ない。

ホームシックにかかった人達は、郷里へどうしても帰りたくなる一方で、都合により帰ることができない葛藤が生じた時、身体的にも精神的にも衰弱し、時には精神に異常すらきたし、脱走や自殺といった逃避行為に駆り立てたという。

当時の人達もこの迷信を信じ、ホームシックにかからないための民間療法や魔術紛いのものが多数流行したという。

郷里に帰る以外、治療の方法がないのだから、難病とも言えたに違いない。

ただし、病と呼ぶのは正しくない。

性格にはホームシックとは、郷里という安全地帯へ戻りたいとい脳が欲求する、帰巣のための信号であると言えるからだ。

始め、脳は郷里への思い出などを掻き立て、自然な帰郷を促す。

だが、理性がそれを咎め帰郷を果たせないと、脳は身体に異常な信号を送るようになる。

その結果、衰弱が起こり、より異郷での生活を困難としていき、最後には理性を曲げることで、帰郷を果たすのである。

 

つまり、帰巣性ゆえにホームシックが生み出されるのである。

同時に、この帰巣性が強ければ、より強力なホームシックが生み出されるわけでもある。

この帰巣性の強さには、個人差があるし、環境にも大きく左右される。

故郷がより安全であり、現在の環境がより危険であるなら帰巣性は強く宿るだろう。

逆に、故郷よりも現在の環境が安全であるなら、帰巣性は極めて弱くなるだろうと思われる。

また、単に安全かどうかだけでなく、文化的なものも左右するだろう。

節目ごとに里帰りを求める風習の数々は地方差があり、出身地の文化によってもまた、帰巣性の強弱は変わると思われる。

 

北海道から東海へ数年前に移住したが、

賃金や、雪の危険が北海道への帰巣性を損なわせたのかもしれない。

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